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嘔吐

子どもが嘔吐をした時の
受診の目安

すぐに受診した方がよい
症状

子どもが嘔吐をした時の受診の目安
  • 5~6回以上、嘔吐した
  • 吐いた後、長時間飲み物が飲めない
  • 元気がない、ぐったりしている
  • 涙が出ない泣き方をしている(脱水の疑い)
  • 皮膚、唇、口内が乾燥している・色が悪い
  • おしっこが出ない
  • 1日に何度も嘔吐している
  • 嘔吐だけでなく、発熱、下痢がある
  • 38.5℃以上の発熱
  • 吐いた後、寝る時間になっても眠れずウトウトしている
  • 3か月未満の赤ちゃんで、授乳のたびに吐く
  • 咳とともに吐く
  • 授乳後などに吐き、寝かせると呼吸がゼーゼーしている

など

このような症状がございましたら、できるだけ早く当院にご相談ください。

様子を見て落ち着いてから受診してもよい症状

  • 1~2回嘔吐したが、その後は元気にしている
  • 飲み物は問題なく飲むことができる
  • 発熱、下痢など嘔吐以外の症状がない

など

上記の症状の場合、ご自宅で様子を見て、落ち着いてから受診しましょう。

子どもが嘔吐した時の
対処法

嘔吐した後は1時間ほど様子を見て、問題なさそうであればお水を少しずつ飲ませてあげましょう。
ただし、「5〜6回以上嘔吐が続く」「不機嫌なのにあまり泣かず、すぐにぐったりしてしまう」などの場合は、すぐに受診してください。また、ご家族に感染が広がらないように予防も徹底しましょう。

嘔吐した後の水分補給

嘔吐した後の水分補給 水分は、水またはスポーツドリンクを飲ませます。経口補水液(OS1など)を飲ませるのは、医師の診察を受けてからとしましょう。
最初に飲む量:ペットボトルのキャップ1杯程度に留めておきましょう。
その後5~15分間隔:吐かないようでしたら、2杯、3杯と量を増やしていき、計100mlほど摂取できれば大丈夫です。
※水分を欲しがっていたといても、飲んだものが胃を通過する30分間は問題がないか確認してから水分をあげるようにしましょう。
※ヨーグルトなどの乳製品、乳酸菌飲料や、酸味のある飲み物(みかん・オレンジの果汁など)は、吐き気を強めるのでお控えください。嘔吐が完全に無くなった後、少しずつであれば飲んでも問題ありません。

嘔吐した後の食事

嘔吐した後の食事 嘔吐しなくなり、水分をコップ一杯程度摂取できるようになったら、食事の再開が可能です。
短く刻んだ煮込みうどんや野菜スープ、おかゆなど消化の良いものを、少しずつ時間をかけて食べさせてあげてください。
離乳食を食べている赤ちゃんの場合、一つ手前の離乳食で食事を再開していきましょう。ただし量は、普段より控えめにしてください。

子どもの嘔吐の原因は?

嘔吐を引き起こす原因は数多くあります。
なかでも胃腸炎やアレルギーなど、子どもの嘔吐の代表的な原因についてご紹介します。

胃腸炎

もっともよく見られるのが、ウイルス・細菌感染を原因とした胃腸炎です。特に原因となりやすいのが、ロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスです。
吐き気・嘔吐の他、腹痛、下痢などの症状を伴います。脱水症状には十分に注意しなければなりません。

腸重積

腸の一部が近くの腸に入り込んで、腸が塞がってしまう病気です。特に、生後3か月~2歳くらいの乳幼児によく見られます。10~30分おきに強烈な腹痛が生じ、場合によっては嘔吐・下痢を伴います。悪化すると、腸閉塞を起こします。

アレルギー

1歳くらいまでの赤ちゃんの場合、ミルクアレルギーによって嘔吐することもあります。
アレルギーが疑われる場合には、血液検査を行います。

髄膜炎

ウイルス・細菌感染などを原因として脳脊髄膜(髄膜)で炎症が起こる病気です。
軽症で自然治癒することもありますが、悪化し嘔吐・下痢・発熱・強烈な頭痛などが見られることもあります。重症化した場合には、命にかかわる病気です。

子どもの嘔吐Q&A

嘔吐した場合、受診するまでにできることはありますか?

摂取した水分や食事の量、嘔吐・下痢・おしっこの回数をメモしてお持ちください。また赤ちゃんに下痢、異常な色の便などがあった場合には、可能であれば、そのオムツを二重のビニール袋で密封してお持ちください。

嘔吐した後の保育園・幼稚園・学校の登園・登校の目安はありますか?

嘔吐しても学校保健安全法において出席停止などの規定はないですが、登校や登園の目安としては、「下痢や嘔吐の症状がなくなってから」など、様子を見て判断しましょう。
例)水をしっかり飲めて活気があり、24時間以内に発熱や嘔吐が起こらない場合 など

嘔吐と下痢があります。点滴が必要でしょうか?

嘔吐、下痢、発熱がある場合、脱水症状が心配で保護者さんから点滴をしてほしいと言われることがあります。ただ、これらの症状が揃っているからといって必ず脱水症状になっているとは限りません。問診・診察の上、脱水の程度を正しく把握し、本当に必要かどうかを診断した上で点滴を行います。