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けいれん・ひきつけ

けいれん・ひきつけの症状

受診を急ぐ咳のケース

お子さんの症状として注意が必要なのが、けいれん・ひきつけです。
中でも以下のような症状を伴う熱性けいれんがよく見られます。

けいれん・ひきつけの症状
  • 38℃以上の発熱
  • 白目になる
  • 全身が突っ張る
  • 歯を食いしばり、息を止める
  • 顔や唇の色が紫色になる
  • 手や足をガクガクと震わせている

こんな時は、救急車を
呼びましょう

「初めてけいれんを起こした時」は、他の症状の有無、けいれんが続く時間などに関係なく、救急車を呼びましょう。初めてのけいれんでなくても、以下に1つでも当てはまる場合には、迷わず救急車を呼んでください。

  • 一度治まってから、24時間以内にけいれんを繰り返した時
  • 頭を強く打った後にけいれんを起こした時
  • けいれんが5分以上続く時
  • けいれんの後、意識がすぐ戻らない・はっきりしない時
  • 呼吸が弱い、顔・唇の色が悪い時
  • 繰り返し嘔吐した時
  • 過去にけいれんを起こし、診断もついているが、これまでとは違うけいれんを起こした時
  • けいれんが左右対称でない時

熱性けいれんを起こした時の対処法

まず行うこと

熱性けいれんを起こしたお子さんを前にすると、慌ててしまいますよね。ただ、慌てたまま対処しようとすると、どうしたらいいのか分からなくなってしまったり、診断のための大切な情報を見落としてしまうことがあります。
まずは保護者さんが大きく深呼吸をして落ち着き、その後、以下の手順で対処していきましょう。

  1. 夜間の場合、まず部屋の電気をつけ、時刻を確認しましょう。
  2. けいれん中に、嘔吐することがあります。顔、または身体ごと横に向け、誤嚥・窒息を防ぎます。
  3. 救急車を呼ぶ場合は、落ち着いて電話をかけ、状況を伝えましょう。
  4. けいれんが治まったら、再度時刻を確認します。始まった時刻、けいれん中の様子など、医師・救急隊員に伝えましょう。

※子どものけいれんは、発熱を伴うことが多くなります。ただ、必ず発熱を伴うわけではありません。発熱など他の症状の有無に関係なく、初めてけいれんを起こした時には救急車を要請しましょう。

けいれんが治まってから
受診までの対処について

忘れないうちに、けいれんが始まった時刻・治まった時刻を記録しておきましょう。また、けいれん中の子どもの状態(発熱していた・大泣きした・かんしゃくを起こした等)、治まってからの体温なども記録に残しておきましょう。

熱性けいれんの原因は?

熱性けいれんの原因は?熱性けいれんの原因の多くは、発熱です。特に、熱が上がり始める時にけいれんが起こることが多くなります。
また、ご両親が子どもの頃に熱性けいれんを起こしたことがある場合は、お子さんも発症しやすいと言われています。

けいれん・ひきつけQ&A

熱性けいれんを繰り返して、脳に悪い影響はありませんか?

熱性けいれんを起こしたお子さんの約7割が1回きりで、残りの約3割のお子さんは2回以上熱性けいれんを繰り返していることがあります。さらに2回を起こした人の内の3割が3回目の痙攣を起こします。3回起こすと繰り返す可能性は高くなりますが、熱性けいれんを起こした人の1割程度です。
適切な対処をしている限り、繰り返したからといって脳に悪い影響を及ぼすことはないため、ご安心ください。

熱性けいれんで後遺症が残るということはありますか?

30分以上続くけいれんについては、何らかの後遺症を残す可能性があります。けいれんが5分以上続く場合には、すぐに救急車を呼びましょう。

熱性けいれんは、何歳くらいまで続きますか?

脳機能が成熟するにつれて起こりにくくなり、繰り返す場合も通常は6歳頃までにはほとんど起こらなくなります。6歳以降も続く場合には、何らかの病気が疑われる可能性もあるため、一度当院にご相談ください。

発作が起こった時、発作の後に気を付けることはありますか?

発作時、発作後には、特に以下のような点に気を付けましょう。

発作時

  • 名前を呼んだり、身体を抑えたり、揺さぶったり、抱っこをしたりしないようにしましょう。
  • 「舌を噛まないように」と、口の中に指・タオル・スプーンなどの物を入れないようにしましょう。(指・歯・粘膜のケガ、窒息のおそれがあるため)
    ※下顎を下から軽く上げることで、舌を噛むことを防ぐことができます。

発作後

  • 吐いたものが気管に詰まらないよう、顔だけまたは体ごと横を向かせてあげましょう。
  • もうろう状態になっていることがあるため、物にぶつかったり、転倒したり、危険物に触ったりしないよう、大人が付き添そってあげましょう。

発作がおさまった後はどうすればよいですか?

発作後は、脳が疲れた状態になっています。呼吸が安定して眠っている場合は、そのまま休ませてくださいね。
学校で発作を起こした場合も、発作がおさまった後は安静に過ごすことが大切です。事前に学校側・担任の先生と対応を共有しておくと安心です。