子どもが下痢をした時の受診の目安
- 1日に何度も下痢を繰り返している
- 回数は少ないが、1回の下痢の量が多い
- 下痢に血液のようなものが混じっている
- 下痢をした後、ぐったりしている
- 下痢をして、顔色が悪い
- 38.5℃以上の発熱がある
- 飲み物を飲みたがらない
- 嘔吐もしている
- 3か月未満の赤ちゃんで、授乳のたびに吐く
- 白っぽい下痢が続いている
- 慢性的な下痢で体重が減った
- 初めての食べ物を食べてすぐ下痢をした
(牛乳・卵など)
上記のような症状があった時には、お早めに当院にご相談ください。
子どもが下痢をした時の
対処法
下痢が出た場合は、締め付けるような服装は控え、体に負担をかけないように楽な体勢で寝かせてあげましょう。下痢と共に嘔吐している場合には、気管に嘔吐物が入らないように横向きに寝かせてあげてください。
吐き気止めの座薬を処方された場合は、脱水症状を起こさないように、1〜2時間の間を開けて十分な水分を与えてあげましょう。
水分を急にたくさん摂ることが逆効果となり、症状が悪化するケースがあります。室温程度の水分を少しずつ、ペットボトルキャップ1杯程度から与えるようにし、吐かないようでしたら少しずつ量を増やしていきましょう。
下痢をした後の食事
飲み物だけを摂取していると、胃に何もない状態が続くことで胃粘膜に負担がかかり、下痢が長引くことがあります。下痢をした後、水分をしっかり摂れるようになったら、食事を再開するようにしましょう。
消化に悪い食べ物は避けて、胃に負担のかかりにくい食べ物を選んで食べさせてあげましょう。
胃に負担の少ない食べ物
- にゅうめん、おかゆ、おもゆ
- 野菜スープ、味噌汁、すまし汁
- すりおろしりんご
- 麦茶、湯冷まし
下痢の後には食べない方が良い食べ物
- きのこ・海藻など
- 脂肪の多いものや揚げ物
- 乳製品・牛乳
子どもの下痢の原因は?
子どもは冷たいジュースやアイスクリームなどが好きなので、食べ過ぎて下痢が続くことがあります。
ただし注意が必要なのが、細菌やウイルス感染が原因で下痢を発症することがあり、その場合には的確な治療を行う必要があります。腸が細菌・ウイルスなどに感染すると、体外に病原体を出そうとして下痢を引き起こします。この時に腸が収縮するため、痛みを感じます。
子どもの下痢の原因となる病気としては、以下のようなものが挙げられます。
ウイルス性胃腸炎
ノロウイルスやロタウイルス・アデノウイルスなど、ウイルスへの感染を原因として発症します。
主な症状として、発熱、咳、鼻水、吐き気・嘔吐、下痢などが挙げられます。
細菌性胃腸炎(食中毒)
カンピロバクター、サルモネラ菌、病原性大腸菌などの細菌が食べ物などを介して口から入り、感染・発症します。主な症状として、発熱、腹痛、嘔吐、下痢などが挙げられます。病原菌によっては、血便を伴います。
消化不良で下痢を起こすことも…
子どもは消化器官が未発達であるため、体が弱っている場合はうまく消化されずに下痢を引き起こすことがあります。
子どもの下痢Q&A
下痢とは言い切れませんが、いつもと違った便が出ました。受診した方が良いでしょうか?
保護者さんが「いつもと違う」と感じた時には、受診をおすすめします。ただ、便の状態は、言葉だけでは伝えきれません。オムツを袋に入れてお持ちくだされば、診断に役立ちます。難しい場合は、スマホで写真を撮り、受診の際にお見せください。
オムツを卒業して、トイレを使っています。どうやって便を持っていけばいいですか?
その場合は、使い捨てのスプーンなどで便を採取し、きれいなタッパー、ジップロックなど密封できる容器・袋に入れてお持ちください。便を乾燥させないようにお持ちいただくことが大切です。
脱水症状かどうかは、どのように判断すればよいでしょうか?
以下のうち、2つ以上に当てはまる場合には、脱水症状が疑われます。すぐに当院にご相談ください。ご自身で判断しかねるという場合も、念のため受診していただくのが安心です。
- 口内、唇、舌が乾いている
- 顔色が悪い
- 目がくぼんでいる
- 眠そうにウトウトしている
- おしっこが6時間以上出ていない
- おしっこの量が少ない、色が濃い
- 泣いているが、涙が出ない